P・I ウォッチングのページ (こちらは昆虫のページです)

今回から新設しました。P はplant(植物)、I はInsect(昆虫)を表します。
昆虫は森川正昭さんが担当しています。(4月までの記事は「投稿者ページ」にあります。)


2010年5月30日
晴れると、多摩川の河川敷に行く。日ごと、季節の移り変わりが分かる。つい一週間前には、ノイバラの花が盛りであったが、今はイボタやスイカズラの花が盛 りで匂いも芳しい。見落としがちだが、クズの葉にクズノチビタマムシ、コウゾの葉にコウゾチビタマムシが付いている。小さい翅のキャンパスに違った模様を 描いてる。

コウゾチビタマムシ
体長3mm程でコウゾの葉を食べる。
クズノチビタマムシ
体長3-4mm程でクズの葉を食べる。


2010年5月25日
2010.5.25(晴) 思わぬ場所で、思わぬ虫に出会うときがある。そして、その時ほどうれしいことはない。午前中、多摩川の河川敷に行く。私のフィ-ルドである。広い河川敷にヌルデの幼木が多い。何気なく見ると金緑色に輝く虫がいる。タマムシである。気配を感じたのかタマムシは葉裏に隠れて、暫くの間出てこない。マスダクロホシタマムシだ。日野市で見たのは初めてである。エノキの衰弱木にムネアカナガタマムシのペア-が止まっている。前胸の赤色が美しい。

マスダクロホシタマムシ
河川敷で見つかるとは思わなかった。幼虫はスギ、ヒノキに付く。成虫はヌルデに付くという。
ムネアカナガタマムシ
成虫はエノキに付き、衰弱木に産卵する。背後にもう一組のペア-が見える。

2010年5月24日
2010.5.20(小雨のち曇り) 午後、浅川から多摩川の合流点まで歩く。浅川の堤防にハルジォンの花が咲いている。その花にマドガが多い。昼間活動する小さな蛾だ。黒い翅に白い紋が美し い。多摩川の河川敷に行くとミヤマチャバネセセリが飛んでいた。河川敷でしか見られない貴重な蝶である。翅の裏の銀紋が美しい。

マドガ
平地から山地に普通に見られる。幼虫はボタンヅルを食べる。2010.5.20浅川
ミヤマチャバネセセリ
一般に低山地に見られる。河川敷沿いに平地まで下ってきたのかもしれない。幼虫はススキを食べる。2010.5.20多摩川

2010年5月21日
2010.5.20(小雨のち曇り) 昼に小雨が上がったので、浅川の堤防に行った。ギシギシが堤防に多い。何か黒いものがついているので見るとクワガタ である。コクワガタの♂がギシギシの茎の上部に頭を上にして止まっていた。何でこんな所にいるの?あいにくカメラを持っていなくて、再度4時ごろ行くと頭 を下にして茎の下の方に止まっていた。何をしていたのだろう。木々の樹液はまだ出ていない。お腹が空いてギシギシの茎をかじっていたのか。
堤防のイタドリの葉にヤツボシツツハムシに多い。また、ノイバラの花にカタモンコガネが来ている。もう、初夏である。

ギシギシの茎につくコクワガタ♂      
2010.5.20 浅川
コクワガタのついているギシギシ。背景は浅川
イタドリの葉にヤツボシツツハムが多い
2010.5.20浅川
ノイバラにカタモンコガネも多い。           
2010.5.20多摩川

2010年5月17日
5月17日(晴) 午前9時。5月8日に観察したアカボシゴマダラの蛹を見に行きました。15日に羽化を予想したのですが、やはり羽化をしておりました。しかし、残念ながら 羽化が上手くできず、蛹から飛び立つことができないまま死んでおりました。クモか何かに襲われたのかもしれません。そして、もう一つの蛹、既に翅が透けて 見えます。今日、羽化すると思われましたが、午後3時に見たところ、やはり何かに襲われて羽化できないまま死んておりました。自然界の非情さを感じさせま す。そして、この小さなエノキでもう一つ蛹を見つけました。果たして無事に飛び立つことができるでしょうか。

羽化したが何かに襲われ飛び立つことができなかった
アカボシゴマダラ
羽化まじかの蛹
3時に見ると、何かに襲われて羽化できず死亡していた 3時に見ると、蛹殻を残して何一つ残っていなかった

2010年5月16日
5月16日 晴。南平丘陵公園から多摩動物公園のフェンス横を通り、コアラ広場の近くまで行きました。マルバウツギやミズキの白い花が咲いていました。林内の暗い山道にコジャノメが飛んでいます。サルトリイバラにフタホシオオノミハムシがついていました。

フタホシオオノミハムシ
サルトリイバラの葉を食べています。食痕が見えます。葉裏にいました。
ダイミョウセセリ♀
日当たりの良い山道で忙しく飛び回っていました。かみしもをつけた大名に似ているからこの名前がつきました。幼虫はヤマイモの葉を食べます。
コジャノメ 
ジャノメチョウの仲間は日影が好きです。特にコジャノメは日影が大好き、暗い山道にいて外にはでない。 珍しく翅を広げました。
コジャノメ 
翅の裏に、蛇の目がついてます。
幼虫はササの葉を食べます。

2010年5月15日
5月8日に行った程久保の雑木林に、また行きました。お天気が良くていろいろな虫たちに会えました。今日はウスバシロチョウの♀も見られました。それと、日野市では絶滅が危惧されるアオバセセリもハルジオンの花に飛んできました。

     
ウスバシロチョウの♀ 
翅が黒ずんでおり交尾後は受胎嚢をつける。年1回、5月ごろ見られる。幼虫はムラサキケマンを食べる。
  アオバセセリ
少し飛び古した個体、最近では、市内ではほとんど見られない。セセリチョウの仲間では一番大きい。
幼虫はアワブキの葉を食べる。  

2010年5月13日
自然豊かな日野市には、まだまだ多くの昆虫たちが棲息しております。これらの昆虫たちは主に、緑豊かな多摩丘陵などの雑木林と多摩川・浅川の河川敷などに棲息しております。そして、それぞれに適した生活環境の中で生きているのです。
それでは、多摩丘陵や、多摩川などの河川敷にはどのような昆虫たちがいるのでしょうか。これらを対比しながら、そこに棲む昆虫たちを見て行きたいと思います。
2010.5.10 多摩川河川敷

ギンイチモンジセセリ  
最近、めっきり少なくなった。河川敷特産のセセリチョウ。後翅裏の銀一文字の模様が特徴。
キクスイカミキリ  
キク科植物の害虫である。5月〜6月河川敷のオトコヨモギに多い。

2010年5月8日
5月8日晴。 日野の自然を守る会で観察会「新緑の雑木林ウォッチング」を行いました。多摩動物公園駅に集合し、多摩丘陵の雑木林を観察しながら歩きまし た。お天気に恵まれ、新緑に輝く美しい植物たちや多くの昆虫たちに出会いました。その中で見た幾つかの昆虫たちを紹介します。
エゾオナガバチ:名前はエゾでも日野市にもいます。雑木林の中の朽ちたクヌギの倒木に、長い産卵管を刺していました。
中にいるカミキリムシなどの幼虫に産卵しているようです。
ウスバシロチョウ:とうとう日野市にも分布を広げたようです。かっては高尾山に行かなければ見られなかった、氷河期時代の生き残りの蝶。ここで見るとは驚きました。
ヒゲブトハナムグリ:日野市にもいたのですね。この虫が。 太い触角をピンと張って格好いい虫です。赤土の畑の上を蝿が飛ぶようにオスが群がって飛んでいます。メスを探して飛んでいるのです。
ルリタテハの幼虫: サルトリイバラの葉裏に円い食痕を残して止 まっていました。(葉裏からの写真)
ジャコウアゲハ: ミツバウツギの花に舞っていました。近くでナガサキアゲハも飛んでいました。
 

 

 
右側の写真はヒゲブトハナムグリの♂♀です。上が♂、下が♀です。
 



2010年5月6日
アカボシゴマダラの前蛹が蛹になっていました。更にもう一つ蛹を見つけました。さて、いつ羽化して蝶になりますか。私の予想ですと5月15日です。さて当たりますか。 5月6日 浅川堤防
  


2010年5月3日
マイマイカブリを見つけました。忙しそうに歩いておりました。土の中や朽木の中で冬を越した成虫が、暖かさに目覚めて餌を求めて歩いているのでしょう。日本特産のオサムシ科の仲間、前胸が青色で美しい。 5月2日多摩川河川敷